授業力をみがく
ICTを活用したこれからの理科教育(3)
東京大学 教授 大矢 禎一
4 インターフェースの活用
インターネット上には、静止画や動画以外にも様々な種類の情報があるので、それらを授業に活かすことができれば、ICT教育の幅がもっと広がります。ホログラフィは無理にしても、スピーカーがあれば鳥の鳴き声などを授業中に紹介することができます。それに加えて、距離センサーなどのインターフェース(デジタル機器)やIoTがあれば、力学台車の実験などが理解しやすくなるでしょう 2)。
5 終わりに
ICT環境下ではどのような授業が可能になり、どのような授業をすればICT環境を活かせるのかを整理してみました。アナログにもそれなりのよさはありますが、ICT環境ならではの取り組めることが多くあります。教科書にもQRコードが掲載されるので、学校や家庭で自由にICTを使う日がすぐにやってくるでしょう。これからは、学習指導要領に沿いながら、学校現場の状況に合ったICT教育が必要になるでしょう。
【引用・参考文献】
2)理科教室 特集ICT の有効活用 62(3) 2019年
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大矢 禎一(おおや よしかず)(東京大学 教授)
1959 年兵庫県宝塚市生まれ。東京大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。理学博士。東京大学理学部助手、助教授を経て、1999 年より東京大学学院新領域創成科学研究科教授。専門は分子生物学。一般財団法人 理数教育研究所 Rimse 理事。
この原稿は、「学びのとびら」2020年春号に掲載された内容を一部改変したものです。
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