授業のワンポイント
細胞分裂をするときの細胞の変化
■ソラマメの根の成長の観察
細胞分裂の学習に先立って、その際の肉眼的な変化を観察します。具体的には、ソラマメの根の成長を観察し、どの部分がよくのびていくのかを調べます。
まずはソラマメの種子を複数準備し、一昼夜水につけます。これらのソラマメを、濡らした脱脂綿をしいたペトリ皿の上に重ならないように置き、ふたをして暗所に放置します。時間が経って根が1〜1.5cmぐらいのびたら、サインペンで等間隔(約2mm)の印をつけます。
続いて、濡らしたスポンジに虫ピンで先ほどのソラマメをとめ、水を2cmほど入れたビーカー(コップ)に入れ、ふたをします。そして3日程度放置し、毎日根ののび方を調べ、記録します。
根のどの部分がのびたか、詳しく観察させ、このとき、根の細胞はどのように変化しているのかについて、考察させましょう。
夏場に行う場合は、脱脂綿を毎日交換したり、スポンジを洗ったり、下の水を換えたりしてカビが生えるのを防ぐようにします。
毎日の観察を授業に合わせて行うのが難しい場合は、デジカメなどで根の成長の写真を撮ってその結果を利用するとよいでしょう。
■細胞分裂をするときの細胞の変化
分裂している細胞の内部はどのようになっているのか、核の変化の様子を観察させます。そして、観察の結果から、細胞分裂のおよその過程を捉えさせます。
観察を行う4〜5日前にペトリ皿に湿らせたろ紙をしいて種子をまき、ふたをしておきます。発根させた種子を使用する前日は、冷蔵庫(5℃前後)に24時間放置します。
使用する当日は、約20℃の場所に1時間から1時間半放置すると、一斉に分裂を開始します。その根端を3〜5mm切り取り、観察に使用します。
上記の作業ができない場合は、エタノールで保存しておいた材料を使うとよいでしょう。
タマネギの鱗茎から発根させる場合、タマネギの下部の古い根を取り除き、たわしでよく洗うか、薄く(数mm)そぎ落としてから水耕法で発根させるとよいでしょう。発根には酸素が必要なので、水は毎日新鮮なものと交換します。
根端を切り取ったのち、えつき針で細かくくずして5%塩酸で処理しますが、このとき、塩酸が飛び散って目に入らないよう、保護眼鏡をかけるなど取り扱いには十分に気をつけましょう。
ろ紙で塩酸を吸い取り、スライドガラス上の根端に酢酸オルセイン溶液を落としたあと5分間待ち、カバーガラスをかけます。このとき、カバーガラスをずらさないようにしながら、力を加えて親指の腹で垂直に押しつぶすことがポイントです。
分裂中の細胞の核には、図のようにひものような染色体が見られます。
細胞の分裂像が何点か集まったら、並べ変えさせて、細胞分裂の順番を考察させるとよいでしょう。

分裂中の細胞の核の様子

ヒヤシンスの細胞分裂の様子(約400倍)
[生命]生命の連続性
1章 生物のふえ方と成長
(教科書p.2〜16)
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