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今知りたい授業のワンポイント

水の循環

理科 6年生 2025/6/19

■水蒸気による海から陸への移動

 地球の表面積の約70%を占める海面から大量の水蒸気が大気中に供給されます。海面からの蒸発は水温が高いほど盛んです。水蒸気とともに移動し、上昇して冷やされると雲になります。白く見えている雲は水滴や氷の粒です。海の水は、大気中の水蒸気、雲を経て、雨や雪として陸地に降ってきます。このように水は海から陸地へと移動します。
 降水量は、地球上の場所や時期によって異なりますが、平均すると1年間に850mm〜1000mm程度といわれています。
 大気中に含まれている水蒸気がすべて雨になって地上に降ってきたとしても、約25mmの降水量にしかならないので、大気中のすべての水蒸気は1年間に40回ほど入れ替わる計算になります。

■水の状態変化と熱

 太陽の光エネルギーは植物の光合成に使われるほか、陸地や大気をあたため、海水を蒸発させます。水蒸気の移動や状態変化によって、熱は地球の周りを移動し、やがて宇宙に出ていきます。水はエネルギーの流れに重要な役割を果たしています。
 大気には適度に熱をもち気温を一定に保つはたらきがあります。これを温室効果といいます。温室効果により地表の平均温度は14度程度に保たれ、もし温室効果がなければ地表は−19度程度になると考えられています。この温室効果に(二酸化炭素以上に)最も寄与している気体は水蒸気です。
 地球は太陽から適度な距離と、大気と水蒸気の温室効果によって液体の水が存在できる環境にあります。地表温度の範囲内で、氷・水・水蒸気の3つの状態が見られる天体は太陽系では地球だけであり、地球が「水の星」「生命の星」といわれるゆえんとなっています。

★6月の植物栽培情報

 ジャガイモには、ソラニンやチャコニンといった有毒物質(グリコアルカロイド)が含まれているので、収穫後調理する場合にはこれらによる食中毒に注意する必要があります。
 ソラニン類を多く含んだ部分を食べると、食べた直後に、苦味やえぐみなどを感じる場合があり、食後20分ぐらいから吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状となることがあります。また、まれに呼吸困難などの重い症状となることがあります。ソラニン類は加熱しても完全になくなることはありません。
 収穫したいもは風通しのよい日陰で保存し、緑色になるのを防ぎましょう。調理するときには、発芽部分や緑色になった部分は、厚く取り除きます。未成熟ないもは、発芽部分や日光で緑色になった部分に限らず、全体的にソラニン類を多く含んでいます。未成熟ないもは食べないようにしましょう。

( )内は同じ植物を栽培している学年。地域や気候によって、時期が前後することがある。

これまでの学習をつなげよう(教科書p.86〜87)

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