今知りたい授業のワンポイント
小数×小数
■純小数をかけるときの数直線図
これまでのかけ算では、もとにする量(被乗数)よりも積のほうが大きくなる場合を扱ってきました。この認識で教科書p.38の場面を数直線図でかこうとすると、「どうかけばよいかわからない」「1m3kgよりも右側に0.8m□kgとかいてしまう」「0.8m3kg,1m□kgとかいてしまう」といったつまずきが予想されます。
しかし、そもそも数直線図は、演算を決定してからかくというものではありません。量の順序性と対応関係を示すようにかかせていくことが大切です。
反対に、数直線図が正しくかけたとしても、結果が小さくなることから除法になると考えてしまう児童もいます。そういった場合は、関係図にかかせる、ことばの式をつくらせるといった活動が有効です。
■筆算の仕方
(小数)×(小数)の筆算では、(小数)×(整数)の計算の仕方を思い出させ、小数をかける場合でも、小数点を考えないで整数と同じように計算し、あとで小数点をうてばよいことに気づかせること、すなわち、常に整数に直せば計算が可能になるという考え方を理解させることが大切です。
教科書p.41では、下のように(整数)×(整数)と(小数)×(整数)と(小数)×(小数)のそれぞれの筆算を対比することで、小数点の位置がどうなっているかに目をつけさせ、積の小数点の位置を考えさせています。つまり、「被乗数、乗数ともに整数にするためには、10を小数点以下の桁数回だけかけること」、「そのため、積はまた同じ回数だけ10でわることが必要となること」を理解させるのです。

[4]小数のかけ算(教科書p.34〜49)
アンケート
よろしければ記事についてのご意見をお聞かせください。
Q1またはQ4のいずれか一方はご入力ください。