今知りたい授業のワンポイント
ちがいをみて
■2量の関係を逆に考えること
「一方が多い」ということを、逆に考えて「他方が少ない」というように、基準を入れ替えて考えることは、必ずしも易しいことではありません。
そこで、次のような手順でテープ図を示して自力解決を促していきましょう。テープ図を順に完成させていくことで、テープ図の見方がわかり、図を見て求め方を考えることができるようになります。はじめに問題文から数量の大小関係を明確にし、次に2段のテープ図に表して、差の関係を正しく把握できる方策を身に着けさせることが大切です。
1.大小関係を明確にする。
問題文から、「赤組は白組より多い」ことを確認しましょう。
2.赤組のテープ図を示す。
問題文の「赤組は15点」から赤組のテープ図を示し、「15点」を図にかき込みます。
3.白組のテープ図を示す。
「赤組は白組より4点多い」に気をつけて、左を揃えて2段目に白組のテープ図を示します。

4.違いの「4点」をかく。
わかっている数量である、違いの「4点」を図にかき込みます。

■2段のテープ図のかき方
2段のテープ図は、例えば教科書p.58[3]では、次のような手順でかかせていきましょう。
1.赤いリボンと青いリボンとでは、どちらが短いか(長いか)を確認させる。
2.赤いリボン(短い)、青いリボン(長い)のテープ図を、左端を揃えて2段にかかせる。
3.わかっている数量(赤いリボンが30cm、違いが10cm)をかかせる。
テープ図をかかせるときによく見られるつまずきは、「10cmみじかい」という言葉を表面的に捉えた下のような例です。
このようなつまずきに対しては、問題文を改めて読ませながら、条件とテープ図が合わないことから「青いリボンは、赤いリボンより10cm長い」という逆の見方に気づかせましょう。問題文の2文目の主語を入れ替え、逆思考を順思考にした場合のテープ図をかかせる方法もよいでしょう。

見方・考え方をふかめよう(3) かっても まけても!(教科書下巻p.56〜59)
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