今知りたい授業のワンポイント
地層と化石
■恐竜の化石
教科書p.152〜153の「くらしとリンク」では、日本で発見された恐竜の化石の紹介を通して、恐竜の姿や環境を想像するとともに、発見には当時の中学生・高校生がかかわっていたことから、身近な場所に思わぬ発見があることを感じ、地質年代への関心を高めていきましょう。
・恐竜の卵の化石
1965年山口県下関市綾羅木川上流で当時の高校生が採集。50年以上発見者が保存していましたが、2016年に知人を通して博物館や大学に依頼し、2017年に新種の恐竜の化石であることが確認されました。
・恐竜の歯の化石
1982年⽯川県白峰村(現在の白山市)桑島地区手取層群(白亜紀前期)で中学生が発見。この発見を契機に、手取層群の組織的・継続的な発掘調査が進み、恐竜化石が数多く発見されています。
・恐竜の足跡の化石
1992年福井県勝山市手取層群(白亜紀前期)で発見された恐竜の足跡の化石。約70平方メートルの範囲におよそ90個の恐竜の足跡化石が見つかっています。
・カムイサウルスの全身骨格
2003年北海道むかわ町穂別の上部白亜系函淵層(約7200万年前・白亜紀後期)で発⾒されたハドロサウルス科の草食恐竜の化石。2019年に新種認定。「日本の竜の神」の意味をもつ「カムイサウルス・ジャポニクス」と命名されました。
・ヤマトサウルス
2004年に兵庫県淡路島の北阿万層(約7200万年前・白亜紀後期)で発見されたハドロサウルス科の草食恐竜の化石。2021年に新種として発表されました。発見地の淡路島は、古事記では日本で最初につくられた島と記されていることから、「ヤマトサウルス・イザナギイ」と命名されました。
■示相化石
その発見された化石によって、その地層ができた当時の環境を推定できるものを示相化石といいます。造礁サンゴを含む化石は、温暖な気候で深海ではなく浅い海という環境が推定できます。
・示相化石の例
ケイソウ、ストロマトライト、シダ、メタセコイア
■示準化石
短期間にのみ生存した生物の化石を含む地層は、離れた場所であっても同じ年代にできた地層と推定することができます。地層ができた年代(地質年代)を推定できる化石を示準化石といいます。
・示準化石の例
サンヨウチョウ、フズリナ、アンモナイト、クサリサンゴ
7.大地のつくりと変化(教科書p.124〜153)
アンケート
よろしければ記事についてのご意見をお聞かせください。
Q1またはQ4のいずれか一方はご入力ください。