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今知りたい授業のワンポイント

1より大きい分数の表し方

算数 4年生 2024/12/5

■1より大きい分数の動機づけ

 分数の意味については、次の2つの見方があります。

 第4学年では、1よりも大きい分数を扱いますが、アの意味ではうまく拡張できません。そこで、イの見方を学習したことを思い出させて見方を転換させましょう。そうすれば、真分数の意味も仮分数の意味もイの見方で筋が通ります。

■1より大きい分数でのつまずき

 4/3mのテープ図を見て4/4mと考える児童がいます。下の図のように、端から端までを1とみているからです。このつまずきをなくすには、基準量とする1mと、それを3等分した1個分が1/3mになっていることをテープ図に明記させるとよいでしょう。

■帯分数の扱い

 教科書で帯分数よりも仮分数に重きを置いているのは、次のような理由からです。

 1.実生活では量は整数か小数で表され、分数を使うことがほとんどありません。そのため、生活上必要な技能として分数計算を習得させる必要がないといえます。

 2.中学・高校に進んでからの数学には当然分数の計算が出てきます。また、将来の職業の基礎となるような科学的な事柄を学ぶにも分数計算は必要です。しかし、その場合にも帯分数はあまり必要ではなく、仮分数と真分数を主体にした扱いで十分に目的が達成できます。
 
 遅れがちな児童には帯分数のほうが量感を捉えさせやすいので、帯分数を取り扱っていますが、実際の指導にあたっては、帯分数は、1より大きい分数を整数と真分数の和の形で表した分数であることと、帯分数と仮分数の相互の関係が理解できていれば十分です。

14.分数(教科書下巻p.70〜79)

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