授業のワンポイント
三平方の定理
■三平方の定理を面積から導く理由について
三平方の定理は直角三角形の3辺の長さの関係を表したものです。
それを a^2 + b^2= c^2 という式で理解させることは大切なことです。しかし,三平方の定理は辺の長さの関係を示すと同時に,直角三角形のそれぞれの辺を1辺とする3つの正方形の面積の間に,一定の関係があることも表しています。
面積の間に成り立つ関係を,直角三角形の3辺の長さの間に成り立つ関係としてとらえなおすことで,図形の見方は広がります。三平方の定理は,図形と数式を総合的に見ることができるよい教材であるともいえます。

■三平方の定理の逆の証明
三角形の3辺の長さがわかっていれば,三平方の定理の逆を活用することで,実際に三角形をかかなくても直角三角形かどうかを判断することができます。
三平方の定理の逆の指導では,「直角三角形になるかどうかは3辺の長さの関係によって決定されている」という事実に着目できるようにすることが大切です。
三平方の定理の逆の証明については,習熟させるものでなく,数学的な証明に深入りする必要はありません。直接証明法ではない証明法があることを知る機会として,証明の全体の流れを理解できる程度に扱うとよいでしょう。

三平方の定理の逆では,仮定と結論が入れかわっていることを確認するとよい。
[7章]三平方の定理
1節 直角三角形の3辺の関係(教科書p.180〜187)
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