授業のワンポイント
文字式の計算によくある誤答
■文字式の計算の誤答3x+5=8x
小学校において,加法,減法は同種の量においてのみできることを学習しています。
異分母分数の加法,減法のときに,通分することで同分母に変えるのは,同種の量にしているわけです。
「3x+5」を「3x+5=8x」と誤答する生徒がいる場合,例えば,1/3+3/5は,通分しない限り,これ以上計算を進めることができないと理解しているかを確認する必要があります。このような加法,減法の理解なしには,3x+5=8xとしてはいけないことは理解できません。
また,「3xと5は同種の項か,異種の項か?」,「3x+5=8xとしてよいのか,よくないのか?」などを判断したり,その理由を説明したりする機会を,授業の中に組み入れていくことが大切です。
文字式の加法,減法の指導においては,式を計算する形式だけを指導することに終始せず,このような判断をする機会を意図的に取り入れていきたいものです。
■文字式の計算の誤答7x−x=7
教科書p.71の例3の(2)7x−xのタイプについては,7xからxをとって7であると誤る生徒がいます。この誤りは,7xをxの7倍と考えていないことから生じる誤りでしょう。
それを防ぐために,
7x−xを,(x+x+x+x+x+x+x)−x
のように指導するのもよいでしょう。

[2章]文字の式
2節 文字式の計算(教科書p.69〜81)
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