授業のワンポイント
金属と結びつく酸素の質量 / 生物の体のつくり
■マグネシウムと酸素が結びつく変化
前回の実験では銅と酸素が結びつく変化について扱ったので,今回は金属をマグネシウムとして燃焼実験を行います。前回同様,マグネシウムを一定時間以上熱しても質量がそれ以上増えなくなることを生徒に気づかせるのがねらいです。また,マグネシウムが酸素と結びつくとき,それらの質量の比が一定になることも見いださせましょう。
0.30g〜1.50gまでの削り状,または粒状のマグネシウムを用意し,ステンレス皿に薄く広げます。この際,粉末状のものは反応が激しいので用いないようにしましょう。また,加熱するときには,酸化マグネシウムの白煙を逃さず,激しい反応による飛散を防ぐために,50mesh程度のステンレス製の金網をふたとして使用します。
加熱前後の試料の質量を測定し,結びついた酸素の質量を算出します。その結果をもとに,加熱前のマグネシウムの質量を横軸に,結びついた酸素の質量を縦軸にとってグラフに表すと,マグネシウムとそれに結びつく酸素の質量比が理解しやすいでしょう。

このグラフから,マグネシウムとそれに結びつく酸素の比が3:2ということがわかる。
■生物の体のつくりの観察
顕微鏡を用いて,様々な植物の表面のつくりを観察します。観察により,どのような特徴があるかを調べることがねらいです。また,どの生物も細胞からできていることを理解させましょう。
観察対象は可能な限り多い方がよく,生徒の興味関心を喚起する目的として,生徒に冷蔵庫の中にある野菜の切片などを持参させてもよいでしょう。
顕微鏡で観察するためには,反射鏡の光を通過するぐらいの薄い切片が必要になります。そのため,切片を薄くはぐように試料をつくるよう,指導します。なお,切片を作る際に使用するカッターナイフで怪我をしないよう十分に注意させましょう。観察の際,顕微鏡の使い方をしっかりと理解できていない生徒がいれば,巡回して正しい使い方を指導してください。
観察結果の一例を以下に示します。

タマネギの表皮

セイヨウアブラナの花弁
[物質]化学変化と原子・分子
4章 化学変化と物質の質量(教科書p.197〜199)
[生命]生物の体のつくりとはたらき
1章 生物の体をつくるもの(教科書p.5)
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