中学生エデュフル

授業のワンポイント

動物の体のつくりと生活

理科 1年生 2024/5/7

■動物の背骨の様子の観察

 体内が透けて見える小型魚類を用意し,その背骨の様子の観察を行います。脊椎動物が,背骨を中心とした体のつくりをしていることを見いださせるのがねらいです。
 観察対象としては,ヒメダカがよいでしょう。手に入りやすく,観察もしやすいためです。ヒメダカを100mLビーカー等の容器に移した後,ルーペ等で体のつくりを観察し,背骨の位置がわかるようにスケッチをします。それから,ヒメダカが体を動かすときの背骨の動きを観察し,背骨の存在意義について考察させます。

メダカの透明観察標本

 この観察はまた,魚の干物や缶詰など,背骨が見えている食物によっても代用できます。もともとの体の形は最初に写真等で確認させましょう。その後,新聞紙に観察対象を置き,背骨の位置がわかるようにスケッチします。

■節足動物の観察

 無脊椎動物の代表である節足動物の観察を行います。これにより,外骨格に覆われていることや体が節に分かれているといった節足動物の特徴を見いださせるのが目的です。また,軟体動物の学習への伏線として,節足動物と脊椎動物や軟体動物との相違点が明確になるとよいでしょう。
 観察対象としては,運動のしかたが観察できるように,生きている節足動物を準備することが望ましいでしょう。バッタ,チョウ,カマキリ,トンボ等,様々な動物が混ざっていてもかまいません。横からだけでなく,上下等,様々な方向から観察させます。動く時にどこが曲がるか,あしや触角などがどの部分にいくつあるか,等を調べさせます。その後,触角,複眼,口のつくり等をルーペや双眼実体顕微鏡で観察することも行わせたいものです。小学校の学習を深めることができます。

 観察後は,動物の体のつくりと生活についての観察結果をまとめたレポートを生徒に作成させてもよいでしょう。このレポートについては,簡単に発表させる時間を設けたり,その後の学習で紹介したりするなど,生徒たちが相互に見られるような工夫をしたいところです。

【なるほど】
 小学校3年生ですでに昆虫の体のつくりを学習しており,昆虫にも口のつくりがあることを学習しています。節足動物の観察を行う際,さらに詳しく,動物は食物によって口器の形が異なることを紹介するとよいでしょう。
(例)
カラスアゲハ:花の蜜等を吸うため,管状
カブトムシ:樹液をなめるため,ブラシ状
カマキリ:小動物をかみ砕くため,大あご

[生命]いろいろな生物とその共通点
2章 動物の特徴と分類(教科書p.34〜53)

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