中学生エデュフル

授業のワンポイント

細胞のつくり

理科 2年生 2025/6/10

■植物と動物の細胞のつくり

 植物の細胞と動物の細胞のどちらかを選んで観察させるのではなく、両方の観察から共通点や相違点を見いださせるのが目的です。

<植物の細胞の観察>
 植物体の一部を染色し、プレパラートをつくり、細胞のつくりを確認させることと、植物の細胞の特徴を捉えてスケッチさせることがねらいです。
 タマネギの表皮は、透明な1層の細胞からできていて、細胞壁と染色された核以外は透明なので観察に適しています。染色しない状態では、核を中心とした細胞質流動も観察することができます。
 オオカナダモは、細胞が大きく、植物の細胞の最大の特徴である葉緑体が観察しやすい材料です。注意すると、細胞質流動による葉緑体の動きも観察することができます。
 染色液の酢酸オルセイン溶液などの染色液は、衣服や手につくと落ちにくいので、ついたときにはすぐにふき取り、目に入らないよう注意させましょう。

<動物の細胞の観察>
 動物の細胞の代表として、ヒトの口腔上皮細胞を染色・検鏡して、動物の細胞の特徴を捉えてスケッチをさせます。
 ほおの粘膜は透明なので、染色された核をみつけやすい観察材料です。しかし、細胞が小さいので、採取のしかたと視野の中での見つけ方について、十分説明しておく必要があります。

観察例

■植物と動物の細胞のくわしいつくり

 細胞には、光学顕微鏡では観察できない構造もあります。詳しいつくりとはたらきについては、高等学校で学習するため、深入りする必要はありません。以下の用語は発展的な内容となります。

・ミトコンドリア
 球状または棒状。細胞呼吸を行い、エネルギー代謝の場になる。

・リボソーム
 小さい粒状で、タンパク質合成の場になる。

・ゴルジ体
 網状構造で、物質の分泌機能に密接に関係し、分泌物を含んで細胞膜まで運ぶ。

・中心体
 細胞分裂(有糸分裂)の際、紡錘体の形成に関係する。

[生命]生物の体のつくりとはたらき
1章 生物の体をつくるもの(教科書p.2〜17)

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