授業のワンポイント
根号をふくむ式の表記
■√a√bという表記
√a×√b を√a√b と表記している教科書もあるので,生徒が√a×√b を√a√bと表記しても間違いではありません。
ただし,次の式と混同しないように注意が必要です。

高等学校などでは,根号の中に文字を含んだ式の計算を処理をする場合には,簡潔に表すことができるので,√a√b と表記することがあります。
中学校の学習では,二次方程式や三平方の定理を活用する場面で必要な程度の,正の数の平方根を含む簡単な式の計算ができることをねらいとしています。根号の中に文字を含む場合は,計算方法を一般化して表記するときや,二次方程式の解の公式を導く手順の説明などのように限られた場合です。
平方根という数を初めて学習する単元であるため,生徒が√3や√5を具体的な数として理解し,√3×√5を2つの数の積としてとらえやすいように,この教科書では演算記号「×」を用いて表記しています。
■分子に根号をふくむ数の表記
√2÷3を√2×1/3と考えた場合,次のように表記する生徒もいるでしょう。

1/3√aや,√0.0005=1/100√5などと表記する場合もあるので,1/3√2もけっして間違いではありません。
ただし,1/3√2と表記した場合は1/3×√2の意味合いが強くなるので,根号を含む式を具体的な1つの数としてとらえることが難しくなる生徒もいると思われます。
生徒が平方根の数としての存在を意識しやすいよう,この教科書では次のように表記することにしています。

[2章]平方根
2節 根号をふくむ式の計算(教科書p.52〜60)
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