授業のワンポイント
道案内/恩送り/自伝
■Key Expressions の解説p.88
ここでは,目的地までの乗り物を使った行き方を尋ねたり,説明したりする表現を学習します。
(例)
@ Take the Karasuma Line to Karasuma Oike.
(烏丸御池まで烏丸線に乗ってください。)
A At Karasuma Oike, change to the Tozai Line.
(烏丸御池で,東西線に乗り換えてください。)
B Get off at Nijojo-mae.
(二条城前で降りてください。)
〔形式〕
・@は take 〜(交通機関名)で「〜に乗りなさい,乗ってください」という意味。目的地まで乗り物を使った道案内をするときの定型表現です。
・Aは change to 〜(路線名)で,「〜に乗り換えなさい,乗り換えてください」という意味。交通機関の乗り換えについて説明する道案内表現。
・Bは get off at 〜(駅名・停車場名)で,「〜で降車しなさい,降車してください」という意味。目的地付近の駅・停留所での交通機関からの下車を指示する道案内表現。
〔機能と意味〕
・(例)の@ABはいずれも,目的地までの乗り物を使った行き方を説明する表現。
・交通機関に「乗る」「乗り換える」「降りる」という場面ごとに,命令文で指示します。

■補足p.88
・道などを尋ねる表現として,1年生で How can I get to 〜 ?(Let's Talk 2),2年生でCould you 〜 ?(Let's Talk 3)が既習です。
・How long does it take to 〜? は所要時間を問う疑問文です。It は時間を表すため,語単体としては和訳しません。距離を問う How far is it from here to 〜 ?とその答え方(例:It is about two kilometers.)も,可能であればあわせて紹介しましょう。
・Step 2 について,京都駅からスタートすると@,Aは乗り換えがないため,出発駅を東西線の駅に設定してもよいでしょう。
・Step 3 について,日本人の生徒にとって実際に英語で道順を訪ねなければならないのは,海外に赴いた時です。それを想定して,ロンドンやニューヨークの実際の路線図を活用してもおもしろいでしょう。
日本の都市部の電車の路線図は,地下鉄や在来線が入り組んでおりとても複雑ですが,他国の都市部の交通網も複雑です。
また,自分が住んでいる地域に外国人観光客が来たと仮定して,地元の交通網を使った経路案内に替えてもよいでしょう。
時間がなければ教科書に記載されている簡易的な路線図で済ませてもよいでしょう。
・「乗り換える」という表現として,“transfer”もよく使います。紹介してもよいでしょう。

■Speaking 活動Step 3(p.89)
(1)人物の絵をもとに,情報を整理する。
【発話例】
T: You are going to tell the story to your friend who didn’t listen to the radio program.
How are you going to tell the story to your friend?
First of all, can you check these questions with your partner?
・Who is in the story?
・When is it?
・Where is it?
(ペアになって確認した後,クラス全体で共有します。)
T: Let's review the story in three sections.
Look at this picture.
Who is he?
S1: It's a man.
He was having his meal at a restaurant.
T: Good. He finished his meal and went to the register.
What did he do?
S2: He paid for a group of six high school football players.
T: How much was it?
S3: It was 87 dollars.
T: Right. Did he know those boys?
S4: No, he didn't.
T: Then, why did he pay for the boys?
S5: He thought the boys were nice.
T: Good.
(2)ペアになり,絵と板書されたメモをもとに,話のおおまかな内容を伝え合います。ペアを替えて何回か英語で伝え合いましょう。回数を経るごとに板書した情報を消していきます。最後には板書された情報がなくなっても,話が伝えられるようにします。

■題材解説Pay It Forward(p.89)
「Pay It Forward」とは,自分が誰かから受けた善意を,その人に返すのではなく,別の誰かに渡すことで善意をつないでいくという考え方です。日本語では「恩送り」と呼ばれ,見返りを求めずに親切を広げていく行動を指します。
Let's Listen 2 は,アメリカで実際に起きた出来事に基づいた物語です。
ミシガン州オリオンのアイリス・カフェで,レイク・オリオン高校のフットボール選手6人が食事をしていたところ,見知らぬ男性が約80ドルの食事代を支払いました。男性は匿名を希望し,「彼らに神のご加護がありますように」と店主に伝えました。選手たちは感謝の気持ちから,翌朝の客の食事代をそれぞれ支払う「恩送り」の行動に出ました。この善意は広がり,30人以上がレストランの瓶にお金を入れて支払いを続けるようになりました。
この出来事は地元ニュースでも紹介され,地域の人々に親切の力とコミュニティの温かさを伝える感動的な話となりました。
■活動の手順Step 2 @(p.91)
(1)Step 1 のモデルの文章を参考にして,Step 2 @の英語の質問に答えながら,自分が書きたい内容について
メモします。
(2)メモに詳細情報を追加して,さらに説明する文章を書き足していきます。
〔留意事項〕
・自分が書きたい内容についてのメモを表に書く際は,質問に答えながら英語で書くように指示しましょう。
・教師の発問や生徒とのやり取りも英語で行います。

【Let's Talk 2】
乗り物を使った道案内
【Let's Listen 2】
Pay It Forward
【Project 2】
This Is All About Me -Autobiography-
(教科書p.88〜91)
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