授業のワンポイント
静電気による力
■静電気による力
異なる物質どうしを互いに摩擦すると静電気が生じること,静電気には+(正)と−(負)の2種類があることを理解させます。また,電気力は離れていてもはたらき,同種の電気の間にはしりぞけあう力が,異種の電気の間には引き合う力がはたらくことを見いださせます。
まず,ゼムグリップの一端をまっすぐにのばしたものを,ぐらついたり傾いたりしないように,消しゴム(またはゴム栓)にさして取り付けます。このとき,ゼムグリップを軸にして,ストローAが自由に回転できるかどうかを確認しておきます。

実験の準備
次に,ストローAをティッシュペーパーでよく摩擦し,ゼムグリップにかぶせます。摩擦した部分を手でつかまないように注意します。
それから,ストローBをティッシュペーパーでよく摩擦して,ストローAに近づけ,ストローAがどのように動くか(どのような力がはたらくか)調べます。このとき,ストローAとストローBが接触しないように気をつけます。
次に,先ほど摩擦したティッシュペーパーをストローAに近づけて,ストローAがどのように動くか(どのような力がはたらくか)を調べます。
ストローの表面が汚れていると,帯電しにくくなります。アルコールで汚れをふきとっておきましょう。ティッシュペーパーのかわりに布を用いる場合は,よく乾いたウールなどの天然繊維のものがよいでしょう。
教室の空気が乾燥しているほうがうまくいきます。湿度が高い場合は,エアコンをドライ設定にするなどして,湿度を下げたほうが帯電しやすくなります。
■静電気でネオン管や蛍光灯を点灯させる実験
静電気にも電流と同じようなはたらきがあることを調べます。
まず,1人が大きなポリエチレンの袋を床にしき,ポリ塩化ビニルの下じきを持ってその上に立ちます。続いて,下じきを化学繊維の繊維などで強く摩擦します。化学繊維のかわりにティッシュペーパー,大きなポリエチレンの袋のかわりに発泡ポリスチレンの板を使っても実験可能です。
別の1人がネオン管や小型蛍光灯(4W程度)を持ち,立っている人が持っている下じきに一端を接触させて,点灯するかどうか確認します。点灯するのは一瞬なので,注意深く観察させましょう。

実験の様子
[エネルギー]電流とその利用
2章 電流の正体(教科書p.248〜251)
アンケート
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