授業のワンポイント
さまざまな物質における光の進み方
■空気と水の間での光の進み方
光が空気から水へ,そして逆に水から空気へと,異なる物質中へ進むときの規則性を見いださせるのがねらいです。また,この実験を通して,光の全反射に気づかせ,光源装置の使用や角度の測定に習熟させます。
装置は,市販されている小型光学用水槽を利用すると,必要なものがセットになっているので準備に手間がかかりません。この装置を傾けて入射角を設定し,そのときの反射角を読み取ります。光の道すじが見えにくい場合は,暗幕やカーテンを閉めて実験するとよいでしょう。
空気から水へ光が進むときは小型光学用水槽を斜め下に,水から空気へ光が進むときは斜め上に傾けて測定します。全反射が生じる角度を含めて入射角を何パターンか設定し,それぞれの反射角との対応をまとめさせましょう。
レーザー光源装置を用いる場合は規格内のものを用い,以下の点に注意させてください。
・絶対に人に向けない。
・使うときだけ点灯する。
・長時間光を見つめない。
■プリズムに光を当てる実験
白色光にはいろいろな色の光が混ざっていることを調べます。方法は次の通りです。
まず,光源装置から出た光を,スリットを通して様々な角度からプリズムに当てます。そして,屈折した光をスクリーンに当て,スクリーンに映った光の様子を調べます。
最初の実験と同様,暗幕等を用い,部屋を暗くしたほうが,分光した光の色がはっきり分かりやすくなります。また,光を当てる角度によって,虹のような光の帯(スペクトル)ができたりできなかったりするので,スクリーンにうまく映らないときは角度を微調整するとよいでしょう。
最後に,スクリーンに映った光の色を観察させ,白色光にはどのような光が混ざっているかを考察させます。

実験の様子
■光の三原色について
分光とは逆に,いろいろな色の光を混ぜると白色光に近づきます。
プリズムで分光した光を下図のように手鏡で受け,少し力を加えて鏡を内側に曲げると,スペクトルが白色光に戻ります。

[エネルギー]光・音・力による現象
1章 光による現象(教科書p.214〜218)
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