授業のワンポイント
電圧と電流の関係
■回路に加わる電圧
@豆電球の直列回路では、各豆電球に加わる電圧の和は、乾電池(電源)の電圧に等しいこと。
A豆電球の並列回路では、各豆電球に加わる電圧は、どれも乾電池(電源)の電圧に等しいこと。
これら2点を生徒に見いださせ、また、電圧計の使い方に習熟させることが教科書p.229の実験のねらいです。
乾電池は、事前にバッテリーチェッカーで電圧を調べておきましょう。電圧値が1.5V未満の場合は、新しいものと交換しておきます。電圧値が低いと実験中の電圧降下が著しく、実験誤差を大きくする原因となります。
配線中はスイッチを切っておくこと、また、1回の測定ごとにスイッチを切り電流を流しっぱなしにしないことなどに注意させ、生徒にまず次のような直列回路を作成させます。
この回路において電圧をはかりたい区間に、極性を間違えないように、電圧計を並列につないでいきます。AB間、BC間、AC間などを測定させるとよいでしょう。また、AE間やCD間の電圧を測らせ、導線にはほとんど電圧が加わっていないことも見いださせます。

作成する直列回路の一例
続いて、同じ2つの豆電球を並列につなぎ、並列回路をつくります。直列回路の場合と同様に様々な2点間の電圧を測定し、並列回路における規則を考察させましょう。

いずれの実験の場合も、電圧計を回路に直列に接続する生徒がいるかもしれないので、注意しておきましょう。電圧計は内部抵抗が大きいので、電流がほとんど流れない場合があります。
■電圧と電流の関係
教科書p.227の実験では、2種類の抵抗器を使って、抵抗器に加える電圧と流れる電流の間にどのような規則性があるのか、生徒に見いださせます。また、電流や電圧を測定する技術や実験結果をまとめてグラフ化する技能も高めさせます。
実験3と同様、配線中はスイッチを切ることや回路をショートさせないことなどに注意させながら、回路を作成していきます。回路のつくり方は、教科書の図をよく見ながら電源装置の+極から順番に配線していくように指示します。電圧計は、最後に抵抗器に並列につながせます。
回路が正しく配線できていることを確認してから、まず電源装置のスイッチを入れ、次に回路のスイッチを入れるように指示します。このとき、抵抗器が熱くなっているので、やけどをしないように注意しておきましょう。
測定が終わったらすぐ、電源装置の電圧調整つまみは0にもどすように指示しておきます。その後、しばらくしてから、抵抗器を別のものに変え、同様に調べます。抵抗器の取りかえは、熱くなった抵抗器に直接触れないように、抵抗器の台を持って行わせると安全です。
実験後、それぞれの抵抗器に加えた電圧と流れた電流の大きさの関係を表にまとめさせて次のようなグラフに図示させ、その関係を考察させましょう。

結果の表(一例)、抵抗器アは20Ω、イは40Ω

結果のグラフ(一例)
[エネルギー]電流とその利用
1章 電流の性質
(教科書p.208〜241)
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