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今知りたい授業のワンポイント

かけ算の筆算

算数 3年生 2024/10/3

■かけ算の筆算の導入

 教科書p.24のりこさんの考え方は、12を10と2に分けて、10×4=40、2×4=8、40+8=48としています。12を10と2に分けて計算する方法は、十進位取り記数法に基づく考え方です。そのよさに気づかせるためには、12×4だけでなく、13×4も同じように計算させるなど、複数の例をもとに帰納的に考えさせるとよいでしょう。
 こうして、十進位取り記数法に基づいて「10といくつに分ける」「位ごとに分ける」考えのよさを理解させたうえで筆算形式を導入すると、筆算形式についての理解やそのよさを理解させることができます。

■かけ算の筆算形式の導入

 かけ算の筆算は、たし算やひき算の筆算と同じように縦積みの形にかき、下の位から位ごとに計算し、順次上の位へと進んでいきます。
 このとき、上の位から計算する児童もいると予想されます。ここでは上の位から計算する考えも認めながら、筆算の仕方として、一の位からの処理を約束させましょう。そして、次の時間の繰り上がりのある筆算を扱う際に、下の位から計算していく方法のよさを児童が理解できるようにするとよいでしょう。

 乗法の筆算のよさは、位ごとに九九の結果をかきとめていき、機械的に数を処理すれば答えが求められる点(筆算のアルゴリズム)にあります。
 しかし、個々の九九の結果が計算全体の中でどのような意味なのかを理解せずに筆算している児童もいます。そこで指導の際は、まず九九の結果が具体的にどんな大きさを表しているのかを確認しながら筆算の仕方を理解させ、その理解をもとに計算を習熟させるようにしましょう。

14.1けたをかけるかけ算の筆算(教科書下巻p.22〜33)

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