今知りたい授業のワンポイント
メダカの受精卵の観察
■観察の準備と受精卵の管理
採取した受精卵は、教科書p.55のような蓋つきのプラスチック容器や、チャックつきのポリエチレン袋に入れて管理するとよいでしょう。袋で管理する方法では、そのまま顕微鏡で観察でき、卵の負荷を減らすことができます。
受精卵を入れる容器の水は、親の水槽の水やくみ置いた水を使うとよいでしょう。ただし、水は少量で水温が変化しやすいので、容器を、水を入れたバットや小型の水槽に入れておきましょう。親の水槽の周りで管理すれば、水温の条件が近くなり管理がしやすくなります。白く濁った卵やカビがついた卵は、見つけしだい、ピンセットなどで取り除きましょう。
受精卵は、観察するときだけ水を入れたペトリ皿に水草ごと移して観察します。その際、ピンセットなどを使い、卵を傷つけないようにします。

■顕微鏡の使い方
【解剖顕微鏡】
解剖顕微鏡を使うときには、レンズを水につけないよう注意します。始めは低倍率で観察し、レンズを取り替えるときには、調節ねじを回してステージの位置を遠ざけておくとよいでしょう。
【双眼実体顕微鏡】
双眼実体顕微鏡は、両目で見るため立体的にとらえることができます。
目の幅は人それぞれ違うので、1台の顕微鏡を複数の児童で使用させる場合は、自分に合った幅に調整する必要があることを伝えましょう。
■メダカの受精卵
メダカの受精卵の特徴には、次のようなものがあります。
・付着毛:水草について流されないようにします。
・胚:発生の過程にある個体です。
・卵黄:胚の発育に使用される養分です。
・植物極、動物極:動物極側に胚ができます。動物極側を植物極といい、植物極側には油滴(油球)が集まってきます。
★5月の植物栽培情報
アブラナは、前年度の秋に種子をまいて栽培しておくとよいですが、キャベツの花でも代用できます。3年のモンシロチョウの飼育に使うキャベツを栽培している場合、観察にはそのキャベツ畑を利用してもよいでしょう。

( )内は同じ植物を栽培している学年。地域や気候によって、時期が前後することがある。
受けつがれる生命(3)[3]メダカのたんじょう(教科書p.52〜63)
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