今知りたい授業のワンポイント
4桁区切り
■命数法と桁の区切り
日本の数の言い表し方(命数法)は4桁ごとに区切ると、一、十、百、千が繰り返され、10の4乗ごとに万、億、兆、……と単位が変わっていく仕組みになっています。このように、2種類の単位を組み合わせて数を言い表す仕組みが命数法のよさといえるでしょう。
教科書の立場として4桁区切りをとっているのは、児童にとっては、4桁区切りのほうが3桁区切りよりも数の仕組みがとらえやすく、命数法のよさがわかりやすいからです。
また、4桁ごとに区切るとよみやすくなることから、かき表す場合でも「106兆6097億787万5000」のように、算用数字と漢数字を併用した表記法が認められています。このような表記法に触れながら、日本の命数法の特徴やそのよさを理解させることが大切です。
■数のよみ方に対する2つのつまずき対策
大きな数のよみ方を支援する方法は、「1.位取り板の活用」「2.4桁区切り法」の2つが考えられます。どちらも4桁区切りの方法ですが、原則は1とするほうがよいでしょう。2は、1の理解ができた段階で導入するのが適切です。
1.位取り板の活用

4桁区切りを1つのまとまりとして色分けする。
2.4桁区切り法

■数の加法的な見方と数の相対的な見方
教科書p.15の「4億8000万」という数の見方には、次のようなことが考えられます。
ア.4億と8000万をあわせた数
イ.一億を4個、千万を8個あわせた数
ウ.千万を48個集めた数、百万を480個集めた数
ア、イは、数の加法的構成でのとらえ方です。ウは、千万や百万を単位として、数の大きさを相対的にとらえた見方で、数の乗法的構成といえるものです。
p.15では、設問の中で「あわせた数」と「集めた数」を使い分けています。「あわせた数」は、各位の個数を中心にした加法的構成を指し、「集めた数」は集合数としての見方という立場で取り上げています。「あわせた数」「集めた数」の使い分けを考え、指導にあたるようにするのが望ましいでしょう。
1. 1億をこえる数(教科書上巻p.10〜22)
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