今知りたい授業のワンポイント
ものの材質と重さ
■くらしとリンクの視点
ランドセルも、昔に比べて材質などが変わって軽量化したり、実用的になったりしています。
ランドセルは、江戸時代末期に。オランダから伝わった布製のランセル(オランダ語で背のうのこと)が始まりだとされ、ランセルがなまってランドセルとなったとされています。ランセルはリュックサックのような形でしたが、1897年(明治30年)ごろには現在のような箱型のランドセルが誕生しました。戦前までは本革製のランドセルは高級品でしたが、1955年(昭和30年)以降の高度経済成長期ごろには人工皮革も使われるようになり、広く普及しました。
・アルミニウムのランドセル
アルミニウム製のランドセルは、1946年(昭和21年)ごろ、三重県を中心に販売されていました。重さは約570gで、本体部分は厚さ約1mmのアルミ板を組み合わせています。肩ひもは幅約3cmの布製です。
・今のランドセル
現在のランドセルは人工皮革や本革でつくられています。A4に対応するため大型化し、重さは約1300g。材質によって、軽量なものや耐久性があるもの、デザインやカラーも豊富です。児童にとって負担が少なく、安全に使えるよう、形や機能にもさまざまなくふうがほどこされています。
■同じ体積でより軽いものを
「軽い」ということはさまざまな面で都合がいいものです。例えば、車で考えると、軽い車は燃料の消費をおさえることができ、経済的です。近年ではボディの素材に、従来の鉄から、アルミニウムやカーボンなどが使用可能となっています。科学技術のおかげで、軽いだけでなく、強度をもたせることが可能になったためです。
今やカーボンファイバー等の素材も身近になりました。今後も新しい軽い素材が私たちの日常生活を豊かにしてくれるだろうことを伝え、身の回りのものの素材に「重さ」という視点で目を向けさせてもよいでしょう。

スチール缶

アルミ缶
・カーボンファイバー
炭素でできている繊維です。いろいろな加工をして、飛行機、車の材料や、釣り竿、ゴルフクラブなどにも使われています。軽くて強いという性質があります。
11.ものと重さ(教科書p.160〜169)
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