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今知りたい授業のワンポイント

円の面積

算数 6年生 2024/6/27

■およその面積の見積

 教科書p.90では、まず、方眼の数を数えれば、円の面積が求められることを確認し、数え方を考えさせます。その際、いろいろな仕方を発表させ、次の2点をおさえさせましょう。
 1.円全体を数えなくても、その1/4だけ数えて4倍すればよいこと。
 2.円周の通っている方眼は、ならして1cm^2の半分とみればよいこと。
(直観的に円周上にある部分が方眼の半分以上の場合は切り上げて方眼1つ分とみなし、半分に満たない場合は切り捨てるという方法もありますが、一般的にはすべてを1/2とみなして、方眼2つで1つ分と考える方法がとられます。)

 第5学年では円の周を求める際、内接する正六角形を用いることで概測する活動を行っていますが、ここでは正十六角形を用います。
 実寸大の図を用い、正十六角形を16個に分けた二等辺三角形の底辺と高さを定規で測定して、面積を求めます。この際、円と正十六角形には、小さな隙間がありますので、次の2つのことも確認しておくとよいでしょう。
 円の面積≒正十六角形の面積
 円の面積>正十六角形の面積

■つまずきと対策方眼を利用する際の留意点

 方眼を利用した見積もりでは、考え方に差は当然ありますが、数え間違いによる値のずれも起こりえます。方眼を数えるときには、
 ・円周の通っている方眼とそうでない方眼をあらかじめ区分して、別々に数えさせる。
 ・数え上げた結果が、見積もりで予想した範囲になるかを確かめさせる。
といったことをして、ミスを防ぐように指導しましょう。
 また、正十六角形を利用した見積もりでは、測定した数値によって計算結果にもずれが生じます。正確な面積に近づけるため、長さはmm(0.1cm)まではかることを確認しておきましょう。

■つまずきと対策円の面積を求める公式を導く際の留意点

 児童にとって、円の面積を求める公式を導き出すことは容易ではありません。つまずくポイントは以下の4点です。
 1.曲線図形である円を既習の直線図形(平行四辺形、長方形)に帰着させる発想が出ない。
 2.円を細かく分割して並べ替えると長方形に近づくことが理解できない。
 3.長方形に変形した後に、その縦と横の長さが、円のどの長さにあたるのかがわからない。
 4.式の変形ができない。
 いずれのつまずきに対しても、一般の円で考える前に、実際に半径10cmの具体的な円を用いて、公式を丁寧に導いていく過程が重要です。

7.円の面積(教科書p.88〜97)

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