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今知りたい授業のワンポイント

水溶液の区別

理科 6年生 2024/7/11

■準備のポイント

 試験管はあらかじめラベリングしておきます。流し台の底にはマットを敷くなどして、落としてもガラス器具が割れないようにしておきましょう。
 蒸発の実験では、5穴蒸発皿やグリルマットを用いると、時間短縮できます。

【水溶液の濃度などについて】
・食塩水、重曹水:5%程度のもの。
・炭酸水:成分を確認し、添加物の含まれていない純粋な炭酸水を使用する。
・うすい塩酸:4%程度のもの。
・うすいアンモニア水:2%程度のもの。

 塩酸とアンモニア水は、教材会社で販売されている希釈済試薬を使用するのが便利です。

5種類の水溶液

■希塩酸の調製、アンモニア水の調製

【希塩酸の調製】
 溶けている塩化水素が35%以上のものを濃塩酸とよびます。35%の濃塩酸から4%の希塩酸をつくるには、約10倍に希釈すればよいので、濃塩酸と水を1:9の割合で混ぜるとよいでしょう。
 濃塩酸を水で薄めるときには、濃塩酸が飛び散らないように、必ず、水に濃塩酸を少量ずつ加えながらよくかき混ぜます。また、濃塩酸の栓を開けると刺激臭のある塩化水素が蒸発してくるので、部屋の換気を行い、濡れた布をかぶせましょう。

【アンモニア水の調製】
 濃アンモニア水から調製する場合、もとのアンモニア水の濃度を確認し、およそ2%になるように希釈します。
 例えば、14mol/Lの濃アンモニア水の場合、およそ12倍(1:11の割合)に希釈します。つまり、水110mLに濃アンモニア水10mLを加えます。
 濃塩酸と同様、刺激臭に注意し、必ず水に濃アンモニア水を少量ずつ加えましょう。

■見た目、においの違いを調べるときのポイント

 においの感じ方は、差が出やすく、なかには「薄い塩酸はにおいがしない」という児童もいます。意見に差が出て足踏みしているグループには、両方の意見を記録させて次の実験に進ませ、後に演示実験などで共通理解をはかりましょう。
 薄いアンモニア水は、薄めていてもにおいを強く感じてしまう場合があるので、必ず手であおいでにおいを確かめるようにしましょう。

■水を蒸発させたときの違いを調べるときのポイント

 水溶液を大量に入れると、時間がかかってしまいます。1mL程度の分量にしましょう。ごく少量でも、はっきりと結果に差が出ます。空焼き状態になると蒸発皿が割れる可能性があるので、必ず弱火で加熱させ、液体が少し残っているうちに火を止めます。
 加熱後の蒸発皿は高温なので、冷ましてから扱いましょう。また、扱うときは、るつぼばさみを使って、机に広げた乾いたぞうきんの上に置かせるようにするとよいでしょう。

必ず弱火で加熱し、液体が残っているうちに加熱をやめる。

5.水よう液の性質(教科書p.94〜113)

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