今知りたい授業のワンポイント
ドットプロット、代表値
■ドットプロット
ドットプロットは、1つ1つの記録を、●(ドット)の点を縦に積み上げて表すものです。教科書では、落ちや重なりのないように、調べたことがわかりやすいように丸付き数字にしていますが、一般的な方法と同じように●で表してもかまいません。
ドットプロットを比べさせるときには、あまり大きな違いはないと感じる児童も多いので、少しの違いに着目させるとよいでしょう。
■平均値とデータの散らばり
「平均」は、差をならしたときの値です。第5学年「平均とその利用」で学習した際は、例えば、1歩の歩幅を調べるのに活用した場合、1歩ごとの誤差をならしたものが平均で、それを1歩の歩幅として考えました。しかし、そのように考えてよいのは、1歩の歩幅の散らばりが均一であるという前提のもとです。
「平均値」も差をならしたものではありますが、散らばりが均一かどうかに着目させる必要があります。児童は、「平均値はいちばん多い記録である」、「平均値はちょうど真ん中の記録である」という感覚を持っていると思われます。この感覚は必ずしも間違いではありませんが、そうでない場合もあることに気づかせ、散らばりを調べることの意義が感じられるように指導しましょう。
■代表値の扱い
代表値は、データからみつけたり求めたりした資料の特徴を表す値ですが、代表値で判断する場合にはデータの散らばりについても考察しておく必要があります。
下の図は極端な例ですが、このように散らばり方が大きく異なっていても、平均値、中央値、最頻値がそれぞれ等しくなることもあります。
ドットプロットから代表値へと学習を進めてはいますが、代表値だけでなく散らばりも踏まえて考察させるようにしましょう。

9.データの整理と活用(教科書p.106〜123)
アンケート
よろしければ記事についてのご意見をお聞かせください。
Q1またはQ4のいずれか一方はご入力ください。