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今知りたい授業のワンポイント

算数 6年生 2023/8/24

■比を表現する言葉

 比を表すときは、「〜の〜に対する比」という表現はやめ、「〜と〜の比」という表現で統一させましょう。このとき、「と」の前は比べる数量で「:」の前の数、「と」の後ろはもとにする数量で「:」の後ろの数になることを明確にする必要があります。
 この表現は、割合を2つの数の組で表現する「比」の表し方のよさを十分にいかすことができます。例えば、a:b=4:5ならば、b:a=5:4とみることができるように、「bをもとにしたaの割合」を「aをもとにしたbの割合」に、見方を容易に変えることができるのです。

■比の前の数と後ろの数の意味

 比は、2つの数の組で割合を表現する方法であり、a:bのaとbはどちらが基準というわけではなく対等であるとみなせます。しかし、分数やわり算の別表現として捉えた場合は、前の数と後ろの数に意味があります。児童には、「aとbの比」という問いに対しては、「a:b」とすることを約束として伝えておきましょう。
 
 なお、比の前の数を「前項」、後ろの数を「後項」ということがありますが、この用語については取り上げる必要はありません。

■比の値

 比の値とは、a:bという比があるとき、bをもとにしたときのaの割合のことです。例えば、マヨネーズの量とトマトケチャップの量の比が6:5のときは、マヨネーズの量はトマトケチャップの量の6/5倍(6÷5)になっています。この6/5が6:5の比の値です。したがって、比の値を求めるには、「:」の前の数を後ろの数でわればよいということになります。

 なお、比の値を求めるのに「6:5=6/5」と書く児童が見られますが、比と比の値を区別して、「6:5の比の値は、6÷5=6/5」と書かせるようにしましょう。

9.比とその利用(教科書p.112〜123)

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