今知りたい授業のワンポイント
手回し発電機や光電池での発電
■準備のポイント
手回し発電機には、その機種によって発電電圧の上限が約3V、約12V、約10000Vのものなどがあります。本実験では、3Vのもので十分です。12Vのものを使う場合には、強く回しすぎないように指導することが必要です。12V用の手回し発電機を使う場合、豆電球は、1.5V用や2.5V用ではなく、3.8V用を準備するとよいでしょう。
光電池を使うときは、安全に実験が行える屋外の場所を確保し、事前に実験時の天気を確認しておきましょう。
■手回し発電機
手回し発電機は、ギア(歯車)を通してモーターをハンドルで回すようになっています。

手回し発電機
・モーターの構造
モーターでは、磁石の間に置かれた電機子に巻かれたコイルに電流を流すことによって、電機子が電磁石となり、ケースに固定された磁石との間に引力と斥力が発生して回転します。モーターは電気エネルギーを運動エネルギーに変換する装置です。
■光電池の性質
・光電池の直列つなぎ・並列つなぎ
光電池は、乾電池と同様に直列・並列接続で複数接続できます。
光電池は、直列接続で増やすと回路に加わる電圧は数に比例して大きくなりますが、光電池は発電できる電力が小さいため、相対的に装置の内部抵抗の影響が大きく、回路に流れる電流は装置を2個増やしても2倍にはなりません。
4年での乾電池の直列つなぎの経験から「光電池を2個直列に増やしても、流れる電流の大きさが2倍にならないのはなぜか」といった疑問を児童がもつことが考えられます。その混乱を避けるならば、光電池を複数接続して使わないほうがよいでしょう。
・光電池の当たり方と電流
光電池の一部を紙でおおって遮ると、おおい方によっては、まったく発電しなくなる場合があります。これは、光電池の内部が、発電素子(セル)を複数直列接続した構造になっているためです。
1つのセルを完全におおってしまった場合、そのセルは発電しないことになり、該当部分の接続が切れた状態になるため、光電池全体に電流が流れなくなります。
9.発電と電気の利用(教科書p.172〜191)
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