今知りたい授業のワンポイント
小数でわる意味
算数 5年生 2025/5/15
■小数でわることの意味の指導
小数でわるわり算の意味については、「1にあたる大きさを求める計算」として理解させるとよいでしょう。わり算には、等分除と包含除がありますが、これは等分除に相当するものです。ただし、等分除の「等分」に引っ張られると小数でわる意味は理解しづらくなります。
これまでに児童は、等分除の場面として次のような例を経験してきています。
・15このクッキーを3人に同じ数ずつ分けると、1人分は何こになりますか。(第3学年)
・0.6Lのジュースを3人で同じように分けると、1人分は何Lになりますか。(第4学年)
教科書p.52では、既習の場面と同程度の「2mで96円のひも1m分の値段は何円ですか。」という場面を扱い、それをp.53で、「2.4mで96円のひも1m分の値段は何円ですか。」というように発展させて、除法の適用範囲を広げています。
しかし、前述のとおり、等分除の等分に引っ張られてこれを「2.4等分」というと、意味が通じなくなります。
そこで、「1にあたる大きさを求める計算」という認識は残しつつ、除法の式になることは乗法の逆算として導いていきます。
数直線図や関係図を用いて、(基準量)×(何倍)=(比較量)という関係をもとに、(比較量)÷(何倍)=(基準量)ととらえ直していくよう指導しましょう。

[5]小数のわり算(教科書p.52〜67)
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