今知りたい授業のワンポイント
あまりの大きさの表し方
■分数の導入
分数を実際の場面で使用するときには、いろいろな場合があり、その主なものは次の通りです。
・等分したものの何個分かを表す場合 (例)3等分した2個分が2/3
・連続量のあまりを表す数 (例)2/3m
・抽象的に数としてとらえた場合 (例)数直線上の2/3
・除法の結果を表すもの (例)2÷3の結果が2/3
・割合を表す数 (例)aを1とみたとき、bは2/3
教科書p.38では、1mや1Lに満たない余りの量の大きさを、単位量(1m、1L)を等分割したものの1個分として表すことから、分数の導入を図っています。
これによって、まず、量としての分数のイメージを持たせるようにし、次に、1m、1Lなどに代わって、1という大きさを線分図によって考え、抽象数としての分数の理解へ進むという過程をとっています。
■分数と小数の指導順序
第3学年では、分数を先行させ、小数を後で指導する構成にしています。その主な理由は次の通りです。
・余りの量を「何等分かした1つ分」で表し方が素朴である。
・小数は分数の特別な場合、すなわち、1/10が0.1であるという取り扱いがしやすい。
・第2学年での1/2、1/3などの簡単な分数についての学習と繋がりを持たせられる。
■量の端数部分を表す方法
量をある単位で測ったとき、余りが出る場合の処理の仕方は、次の2つに大別できます。
1.次々に小さい単位を設けていく測定方法
(例)mで測って余りがあれば、それをcm単位にして測り、さらに余りがあればmmを単位にして測る。
2.1つの単位だけで表す方法
(例)mで測って余りがあれば、1mを何等分かしたもので測る。
1の方法では、出てくる数値は整数であり、単位はいわゆる複名数になります。2の方法では、出てくる数値は分数か小数であり、単位は単名数です。
16.分数(教科書下巻p.38〜49)
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