今知りたい授業のワンポイント
植物の光合成
■光合成
植物の葉ででんぷんなどが合成されるはたらきを光合成といいます。このとき必要となるものが、水と二酸化炭素と光エネルギーです。水は根から、二酸化炭素は気孔から取り入れられ、葉緑体を含む葉に日光が当たることで光合成が行われます。光合成の結果、酸素が放出されます。
光合成に必要な光エネルギーは、太陽からの日光でなくても構いません。近年、LED照明など人工の光だけを用いた植物工場などもつくられています。

光合成はでんぷんを合成するはたらきで、酸素は副産物。
■葉緑体
光合成は葉緑体で行われます。葉緑体は葉の細胞に含まれる緑色の小器官で、クロロフィル(葉緑素)などの光合成色素を含みます。
種子植物の葉では、表皮に挟まれた葉肉部分、及び、表皮の孔辺細胞に葉緑体が見られます。葉以外では、若い茎にも葉緑体が多く見られます。
葉緑体は、直径5〜10μmほどの円盤状の粒です。
■見かけの光合成量
植物は日光を受けて光合成を行っている最中を含め、絶えず呼吸を行っており、呼吸では二酸化炭素を放出しています。日光がよく当たっている場合は、光合成量のほうが呼吸量よりも多いため、見かけ上は光合成(二酸化炭素の吸収)だけを行っているように見えます。これを「見かけの光合成量」といいます。
正味の光合成量を求めるには、見かけの光合成量に、呼吸によって放出された分を加える必要があります。こうして求められたものを「真の光合成量」または単に「光合成量」といいます。
真の光合成量 = 見かけの光合成量 + 呼吸量
真の光合成量を二酸化炭素の吸収量として求める場合には、明条件下で吸収された二酸化炭素量(=見かけの光合成量)に、暗条件下で放出された二酸化炭素量(=呼吸量)を加えます。

昼間の葉(赤矢印:酸素、青矢印:二酸化炭素)

夜間の葉(赤矢印:酸素、青矢印:二酸化炭素)
★5月の植物栽培情報
ビニルポットからプランターに植え替えを行う場合、ビニルポットから苗を取り出す際は、ビニルポットのまわりを軽く揉みながら、人差し指と中指の間に茎をはさみ、逆さにむけて土を押し出すようにして取り出します。茎を折らないように注意しましょう。

( )内は同じ植物を栽培している学年
3.植物のつくりとはたらき(教科書P.46〜65)
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