今知りたい授業のワンポイント
いろいろな磁石
■単元導入で使う磁石
棒磁石を1人につき、2つ用意します。あまり強い磁石(ネオジム磁石)は、ここでは使いません。フェライト磁石で構いません。
教科書ではわかりやすくするために大きな磁石を使用していますが、教材キットに入っている小さな磁石で構いません。

■磁石の種類
天然に産出する磁石で多いのは、磁鉄鉱(四酸化三鉄)の仲間で、磁鉄鉱が酸化して生じた磁赤鉄鉱です。砂鉄は磁鉄鉱に属します。羅針盤の指針を磁化することなどに用いられてきましたが、非常に微弱な磁石です。20世紀に入ると、実用に十分な強度を有する磁石が人工的につくられるようになりました。
・フェライト磁石
現在、身の回りで最も多く用いられている磁石で、学校の教材や黒板にはる磁石など、よく目にする黒い磁石のほとんどはフェライト磁石です。酸化鉄にバリウムやストロンチウムを微量加えたものを、900〜1400度の高温で加圧成型し着磁したものです。安価であり、いろいろな形に成型できますが、割れやすいという特徴があります。磁力は半永久的に保てます。
・ゴム磁石
フェライト磁石などの粉末を、ゴムやプラスチックに混ぜて固めた磁石で、柔軟性があります。ハサミなどで切断できるので、自由に加工ができます。マグネットシート、自動車の初心者マーク、冷蔵庫のドアなどに使用されます。
・アルニコ磁石
名称からうかがえるように、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄などの合金でできていて、強い磁力をもつ磁石です。磁極間のはたらきを調べるには、手ごたえが得られるので適していますが、高価なものが多いです。
・ネオジム磁石
1984年、佐川眞人氏によって発明された磁石です。ネオジム、鉄、ホウ素を主成分とする希土類磁石の1つです。非常に強力な磁石です。ただし、高い温度の中で使えなかったり、さびやすかったりなどの特徴があり、通常はニッケルなどでメッキされています。ハードディスクなどの駆動部分、携帯電話の振動モーターなどに使用されています。授業で扱う際は、指や皮膚をはさんで怪我をしないよう十分に注意しましょう。
★11月の植物栽培情報

( )内は同じ植物を栽培している学年。地域や気候によって、時期が前後することがある。
9.じしゃくのふしぎ(教科書p.132〜147)
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