今知りたい授業のワンポイント
そろばん
■数の入れ方とはらい方
ア.定位点に留意しながら、上の桁から入れたり、はらったりするよう指導しましょう。
いずれかの桁に空位のあるもの、特に、末位が空位のものは、数のよみ取りに誤りが多いので注意が必要です。
イ.数の入れ方、はらい方の練習では、はじめは読み上げの方法で練習させ、続いて見取りにします。数の見取りは1つの数を一度によみ取って処理することが大切なので、何回かに区切ってよみ取るような習慣はつけさせないようにしましょう。
ウ.数の見取りの場合、教師がカードを準備して練習させると有効です。また、このカードは、加減の練習にも活用できます。赤字のものも用意し、黒字のものは加え、赤字のものは減ずることを約束して、口数の多い加減練習に使用することも効果的です。
エ.6〜9をはらうときには、例えば、678の場合、「下からはらって六百、同じく下からはらって七十、下からはらって八」のように数を読み上げてやると効果的です。
■読み上げ算
珠算での学習を楽しく進め、児童の学習負担を軽減し、さらには珠算への学習意欲を高める上で、読み上げ算は効果的な方法です。しかし、読み上げ算はいわば指導法の一種とみるべきで、珠算の到達点は見取り算です。このことを踏まえた上で、読み上げ算の指導の留意点は次のようになります。
ア.指導者の側から
1.数をはっきり読み上げること。4(シ)、7(シチ)、9(ク)は聞き取りにくいので、(ヨン)、(ナナ)、(キュウ)と読みましょう。
2.読み上げの速さは、はじめゆっくり読み上げ、次第に速度を速めます。
イ.児童の側から
1.読み上げられた数が耳に入るままに入れたり、はらったりするよう習慣づけさせましょう。読み終わるのを待っていて、復唱しながら盤面操作をすることはやめさせましょう。
2.練習中は、たとえ途中で間違えたことに気づいても、中止することなく終わりまでそのまま続けさせるようにしましょう。
3.大きな数でも驚くことなく、小さな数でも侮らず、緊張した気持ちで進めさせましょう。
4.ゆったりとした態度で、しかも指先は迅速に活動するよう心がけさせましょう。
5.終わったら、すぐ盤面を見て間違いなくよみ取ったり、書き取ったりする習慣をつけさせましょう。
そろばん(教科書下巻p.98〜101)
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