今知りたい授業のワンポイント
なんばんめ
■順序数と集合数
数には、「いくつあるか」を示す「集合数」と「なんばんめ」を表す「順序数」があります。集合数と順序数を求める行為はいずれも数を唱えることで行われるので、両者を区別することは、児童にとっては難しいことです。そこで、日常生活と算数の学習を関連づける数学的活動が重要になります。
教科書(すたあと ぶっく)p.24の活動「たちましょう」は、集合数と順序数を明確に区別させるためのものです。実際に、児童が列をつくってこの活動を行う場合には、自分が何番目なのかをはっきりと意識させておくことが重要です。事前に数字カードを持たせるなどして、自覚を促しておきましょう。しかし、「4ばんめ」や「4にん」の「4」という数だけに反応してしまう危険性もあるので、先頭の児童から順に「1、2、3、4、…」と自分の番号を言わせていき、自分が立つべきかどうか判断させるとよいでしょう。

■起点と数える向きを定める
何番目(順序数)という表現を用いて列の中のものの位置を指定するためには、起点を定めて数える向きを宣言することが必要です。
起点を指定するだけでは位置を示すことができないという特殊な状況も存在しますが(先頭も末尾もどこなのかわからない長蛇の列など)、児童が混乱しないように、教科書p.22〜24では教師が起点を指示する展開で授業を進めています。
教科書p.25では、初めはあえて起点を定めず「ぱんだは なんばんめですか。」と問いかけています。児童が起点を示さずに答えた場合は、反対側から数えて揺さぶりをかけ、「左から○番目」、「右から○番目」と正確に表す必要性について自発的に気づかせましょう。
2.なんばんめ(すたあと ぶっくp.20〜25)
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