今知りたい授業のワンポイント
ぴったりを探せ!
■文章題と方程式
教科書p.182〜183では、いわゆる「鶴亀算」を扱っています。しかし、下のように、「方程式(連立1次方程式)を学習すれば機械的にできるから、それを学習してからやればよい」という意見が昔からあります。
このようなことのみを踏まえて考えると、鶴亀算は方程式の適用題なので、ここでそういった2つの数量が変化する問題を学習するのは無理があるということになります。しかし、鶴亀算を表にかいて解決する活動は、形式としての方程式の意味を具体的な場面で立証する活動であり、意味を捉える活動であるとも考えられます。
小学校算数での「文章題」とは何かを考えたときにいろいろな見方がありますが、1つの見方として、児童の実生活(現実の世界)と抽象的な数や図形(算数数学の世界)の仲立ちをしているものとみることができるのです。
[実世界(現実の世界)]――[文章題]――[抽象的な数や図形(算数数学の世界)]
■結果の見通しを立てる
教科書p.183では、一方を0としたときから考えるのではなく、途中から考えていくことができると気づかせるようにしましょう。
p.182の学習を踏まえると、児童は、一方を0としたときが見つけたい場合ではないことは理解しているでしょう。そこで、結果の見通しを立て、それを起点として変わり方のきまりに着目して考えていくことが、ここでのねらいです。
また、その判断に誤りがある場合には、条件にあうときから遠ざかっていることに気づかせ、自ら修正させるようにしましょう。
見方・考え方を深めよう(2)ぴったりを探せ!(教科書p.182〜183)
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