今知りたい授業のワンポイント
空位のある筆算・暗算
■常に正しい計算の仕方に戻れるようにする
筆算の学習を終えてしばらくしてからやり直すと、間違った計算をしてしまう児童がいます。筆算を形式的に処理するあまり、正しい計算の仕方を忘れてしまうのです。
そこで、まず答えの見積もりをして、誤りに気づかせることが必要となります。そして、どこが違うのかを自分で判断し、修正できるように指導しましょう。
例えば、27×4の筆算を下のようにかいたとします。これは2×4の答えをそのまま一の位にかいてしまったために起きた間違いです。児童には、20×4により答えは80より大きくなるので誤りと気づかせましょう。そして、27×4の本来の計算原理に戻って、20×4と7×4をたすと捉えられれば、間違いに気づき、自己修正することができるでしょう。

■空位のある場合も一の位から順に計算する
空位のあるかけ算の筆算では、下のような誤りが見られることがあります。原因は、0が空位を表す数字であるという見方が十分ではなく、0のかけ算を考えないで部分積を処理することです。
位の数が0であってもなくても、これまでと同じように一の位から順に位ごとに計算していくことを押さえさせるとよいでしょう。

■暗算の仕方
単に計算の結果を求めることだけに主眼を置くのであれば、児童には筆算を指導するだけでよいでしょう。しかし、次のような点を考えると、かけ算の暗算を指導する重要性がわかります。
1.日常身近な計算に役立つ。
2.数についての判断力や見積もり(見通し)に有効に機能する。
3.数の性質や計算の仕組みの理解を深め、今後の学習に活用される。
14.1けたをかけるかけ算の筆算(教科書下巻p.22〜33)
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