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今知りたい授業のワンポイント

植物の光合成

理科 6年生 2024/5/30

■実験3のポイント

【予想と計画】
 「1.ものが燃えるしくみ」と「ヒトや動物の体」で学習した、ものが燃えたときやヒトが呼吸をするときの酸素と二酸化炭素について想起できるように声をかけ、実験方法を発想できるようにします。窒素について意見が出た場合、ほとんどの生物は空気中の窒素を利用できないと伝え、酸素と二酸化炭素について焦点化するとよいでしょう。

【実験のポイント】
 気体検知管の測定範囲(低濃度用は0.03〜1%)を下回らないよう、事前に息を吹きこみ、二酸化炭素濃度を高めて実験します。教科書p.58の表では実験前の酸素濃度が約17%になっていますが、息を吹き込むことで、二酸化炭素濃度だけでなく、酸素濃度も変化するため、17〜18%にならないことがあります。数値自体にはこだわらず、増減に着目するようにしましょう。

■実験4のポイント

 条件の異なる3か所の葉で実験する意味をしっかりとらえるようにしておきましょう。
(ア)… 日光が当たる前(朝)の、葉のでんぷんの有無を確かめる。→なれけば、朝は(イ)と(ウ)にもない。
(イ)… 日光が当たると、葉にでんぷんができることを確かめる。
(ウ)… 日光が当たらないと、葉にでんぷんができないことを確かめる。
 3か所の葉を同時に実験すると、実験の意味を理解することが難しい場合があります。時間に余裕があれば、(ア)の葉の実験を先に行い、朝は葉にでんぷんがないことを確認してから、(イ)と(ウ)を比較する実験に進む方法も考えられます。

■見かけの光合成量

 植物は日光を受けて光合成を行っている最中を含め、絶えず呼吸を行っており、呼吸では二酸化炭素を放出しています。日光がよく当たっている場合は、光合成量のほうが呼吸量よりも多いため、見かけ上は光合成(二酸化炭素の吸収)だけを行っているように見えます。これを「見かけの光合成量」といいます。
 正味の光合成量を求めるには、見かけの光合成量に、呼吸によって放出された分を加える必要があります。こうして求められたものを「真の光合成量」または単に「光合成量」といいます。

 真の光合成量 = 見かけの光合成量 + 呼吸量

 真の光合成量を二酸化炭素の吸収量として求める場合には、明条件下で吸収された二酸化炭素量(=見かけの光合成量)に、暗条件下で放出された二酸化炭素量(=呼吸量)を加えます。

昼間の葉(赤矢印:酸素、青矢印:二酸化炭素)

★5月の植物栽培情報

 ビニルポットからプランターに植え替えを行う場合、ビニルポットから苗を取り出す際は、ビニルポットのまわりを軽く揉みながら、人差し指と中指の間に茎をはさみ、逆さにむけて土を押し出すようにして取り出します。茎を折らないように注意しましょう。

( )内は同じ植物を栽培している学年。地域や気候によって、時期が前後することがある。

3.植物のつくりとはたらき(教科書p.48〜67)

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