今知りたい授業のワンポイント
アレイ図
■アレイ図(●の図)によるかけ算の表現
アレイ図(array)とは、教科書p.70のように、●を縦横に規則正しく並べた図で、このアレイ図を使って6〜9の段のかけ算九九を構成します。
アレイ図を操作用紙で隠しながら右へずらすことによって、●の個数が1列、2列、3列、…と見えていくところにこの図のよさがあります。つまり、縦1列の●の個数が基準量で、横に何列あるかで全体の数を捉えさせることができるのです。
■乗法演算の2つの型
アレイ図を使う第1の意図は、6〜9の段の九九の能率的な構成ですが、第2の意図として、積になる事象にもかけ算が使われることを自然に納得できるようにすることが挙げられます。
乗法の演算の意味は基本的には2つあります。4×3の式の例では、次の通りです。
1.教科書p.6(ア)のように、4人の3台分を求めるような場合、このときの3は、3倍という働きをもった数(オペレータ)です(単項演算)。
2.下の図Aのように長方形の形に並んだもの(array)の個数を求める場合、かけられる数とかける数(この場合は縦の数と横の数)は対等であり、入れ替えても成り立ちます。この場合の演算の結果を2数a、bの積といいます(二項演算)。
アレイ図を使った構成では、縦1列に6個,それが4列ある場合、縦1列の個数を基準量とみて、「6個の4つ分」という見方で全体の●の個数を捉えさせることになっていますが、「4個の6つ分」と捉えることもできます。もちろん、この時間では前者の捉え方(単項演算)で十分ですが、やがては、6×4でも4×6でも●の数が求められると理解させることが必要になります。

11.かけ算(2)(教科書下巻p.26〜41)
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